疲労感が抜けない時に試したい!たった2つの方法とは?
「疲労感が抜けない・・・。」とお悩みではないですか?
多くの方は疲れが溜まると栄養ドリンクを飲んだり、スタミナがつく食べ物を食べるといったことをされると思います。
ですが、最新の疲労科学によると、それらは全て疲労回復につながらないことが分かってきました。
そこで今回は「疲労感が抜けない時に試したい!たった2つの方法」について詳しくお伝えします。
疲労の原因
ここ10年の間に疲労に関する研究が進み、人間が疲労を起こすメカニズムが明らかになりました。
昔は体の中に乳酸が溜まると疲労を感じると考えられてきましたが、それは誤りで実際には「自律神経を酷使することで疲れる」ということが分かりました。
自律神経とは、呼吸、消化吸収、血液循環、心拍、体温など、生きるためのベースとなる機能を整えている神経システムのことです。
交感神経と副交感神経の2種類があります。
自律神経は体内の環境を常に良好に保つために24時間365日、1000分の1秒単位で働いてくれています。
例えば、ジョギングをすると「体が疲れた」と感じます。
ですが、真夏の炎天下で行うジョギングと春先の気候が良い時に行うジョギングでは運動後の疲れに大きな差があるのはご存じのことでしょう。
これは、同じ運動量で同じように体を使っても、環境や条件によって体温や心拍の調整を行っている自律神経への負担に差があるためです。
このことは、運動時にみられる疲労が体ではなく、「自律神経の疲労」であることを裏づけています。
運動に限らず、デスクワークや緊張するコミュニケーションの場においても、交感神経が優位になります。
交感神経が優位な状態で休息や睡眠をとらずに無理に活動を続けると、やがて自律神経の中枢が疲労を起こします。
誰でも疲れてくると、頭痛やめまいがする、眠気に襲われる、頭がボーっとする、血圧が変動して立ちくらみがする、耳鳴りがするなどの症状が出てきます。
これらはまさに「自律神経失調症」の症状です。
疲れているのは体ではなく脳
一般的に疲労には「肉体的な疲労」と「精神的な疲労」があると言われています。
ですが、日常生活で生じる「肉体的な疲労感」も自律神経とそのコントロールセンターの疲労であり、肉体そのものは疲れていないことが大半なんです。
筋肉の損傷度合いを測る指標にはCPKやLDHがありますが、ある実験では疲れを感じる運動をした時の筋肉のCPKとLDHの値はほとんど変化がなかったといいます。
格闘技などの体を痛めつけるような運動なら話しは別ですが、普段の仕事や軽い運動では筋肉の損傷などは起きません。
つまり、日常生活で疲労感が抜けないと感じた時に最も疲れているのは自律神経とそのコントロールセンターである脳なんです。
疲労感が抜けない時に試したい「疲労回復法」
今まで述べてきたように疲労の多くは脳の中の自律神経を酷使することで起こります。
ですから、この自律神経の疲れをとることが抜けない疲労感をとることに直結します。
ずばり、抜けない疲労感をとるためには「良質の睡眠」と「食事」が大切になります。
① 良質の睡眠
疲労を回復させる一番の方法は良質の睡眠です。
疲労因子FFを減らし、脳の細胞を修復して疲れを抜くには質・量ともに十分な眠りが欠かせません。
たっぷり眠っても疲労感が抜けないとしたら、それは睡眠の質が低下していることが原因でしょう。
睡眠の質を低下させる主な原因
● いびき・・・・・いびきをかくということは気道が狭くなっている証拠です。狭くなった気道でも呼吸をしようと自律神経を酷使し、疲れさせています。
● 寝汗・・・・・汗をかかせて体温調整のため、自律神経を働かせています。
● 寝る直前のスマホ・・・・・寝る直前には副交感神経が優位になっていないといけません。ですが、寝る直前までスマホを見ていると交感神経を活発にさせます。
● 夜に明るい光を浴びる・・・・・夜は副交感神経が優位になっていますが、明るい光を浴びてしまうと覚醒して交感神経が優位になってしまいます。
睡眠の質を高めるためにすべきこと
● 横向きで眠る
仰向けで眠ると気道が狭くなって、いびきをかく原因になります。
ですから、横向きで寝るようにしましょう。
横向き寝だと気道が確保され、いびきをかきにくくなります。
体の右側を下にすることもポイントです。
体の右側を下にすると、胃の入り口が上に出口が下になるので、胃の内容物が移動しやすくなります。
● エアコンを利用する
特に夏の暑い夜はエアコンをかけたまま眠るのが良いでしょう。
そうすれば、寝汗を防げて自律神経を休息させることができます。
● 夜の照明を落とす
室内の照明を夕焼け色にする、間接照明にするなど、入眠しやすいように証明の明るさを調整しましょう。
② 食事
炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルという5大栄養素をバランスよく食べるということは基本です。
そのうえで疲労回復に効果があると科学的に実証された成分・食べ物についてお伝えします。
2003年に大阪市、大阪市立大学など5大学、大手食品・医薬品メーカー18社が連携した産官学の「抗疲労プロジェクト」がスタートしました。
このプロジェクトの中で疲労回復に効果がある食品・成分の研究が行われました。
一般社会や医薬界で「疲労回復に効果がある」と言われてきた23種類の食品成分を徹底的に調べた結果、イミダゾールジペプチドという成分に抜群の疲労回復効果があることが確かめられました。
ちなみに23種類の食品成分にはこの他にクエン酸、コエンザイムQ10、アップルフェノンなどがありました。
イミダゾールジペプチドには優れた抗酸化作用があり、活性酸素による酸化ストレスから引き起こされる疲労を軽くする効果があります。
「抗疲労プロジェクト」の研究の結果、1日200mgのイミダゾールジペプチドを最低2週間摂り続けると抗疲労効果が現れることが分かりました。
「疲労感が抜けない」とお悩みの方は良質の睡眠をとることにプラスしてイミダゾールジペプチドを摂るようにしましょう。
イミダゾールジペプチドが豊富に含まれる食品は以下の通りです。
イミダゾールジペプチドが豊富な食品
イミダゾールジペプチドは熱に強く、炒めても、揚げても変質しないので調理しやすいという特徴があります。
● 鶏の胸肉
100g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
低脂肪・低カロリーで良質なタンパク質も摂取できます。
● 豚ロース肉
130g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
ビタミンB群や亜鉛などの必須栄養素が含まれています。
イミダゾールジペプチドが含まれるのは筋肉の部分なので、赤身を選ぶようにしましょう。
● カツオ刺身
150g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
タンパク質を多く含み、血合いの部分にビタミンB群、鉄分などの必須栄養素が含まれています。
● ささみ
200g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
● 鶏もも肉
300g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
● 牛肉
400g中に200mgのイミダゾールジペプチドが含まれています。
イミダゾールジペプチドを毎日の食事で摂ることが難しい方はイミダゾールジペプチドを手軽に摂れるドリンクやサプリメントがありますのでそちらを利用するのが良いでしょう。
ドリンク ⇒ 産官学の研究プロジェクトから誕生した「イミダペプチド」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「疲労感が抜けない時に試したいたった2つの方法」についてお伝えしました。
とにかく疲労の回復には良質な睡眠が欠かせません。
そのうえで疲労感軽減に効果のあるイミダゾールジペプチドを食事から取り入れていきましょう。